trac(日本語版)のインストールと設定

依存ライブラリをインストールするため、tracをインストールしてからアンインストールします。英語版を使う場合はアンインストールは不要です。

1.tracインストール

yum install trac

python-clearsilverなどもインストールされるはずです。

ここで、tracのバージョンを確認しておきます。後で同じバージョンの日本語版をダウンロードする必要があるためです。

2.tracアンインストール

yum remove trac

3.trac日本語版のインストール

インタアクト株式会社が提供されているtrac日本語版をダウンロードします。
バージョンは、手順1で確認したものと同じものを使います。

ダウンロードしたパッケージを展開し、そのディレクトリに移動してセットアップを実行します。

python ./setup.py install

4.tracプロジェクト用ディレクトリの作成

/srv/tracをプロジェクト用ディレクトリにする場合、

mkdir /srv/trac
chown -R apache.apache /srv/trac

5.Apacheの設定

/etc/httpd/conf.d/trac.confを編集します。(無ければ作る)
アカウントはSubversionと同じものを使います。


   SetHandler mod_python
   PythonDebug On
   PythonHandler trac.web.modpython_frontend
   PythonOption TracEnvParentDir /srv/trac
   PythonOption TracUriRoot /trac



   AuthType Basic
   AuthName "trac"
   AuthUserFile "/srv/.htpasswd"
   Require valid-user

6.tracプロジェクト作成

testという名前のtracプロジェクトを作成する場合、

trac-admin /srv/trac/test initenv

日本語版tracのバージョンが0.10.3.1-ja-1の場合、「そのようなファイルやディレクトリはありません」のエラーになります。
/usr/bin/trac-adminの改行コードがCR+LFになっていることが原因で、これをLFに修正すれば正しく実行できます。

Apacheからアクセスできるように所有者をapacheに設定します。

chown -R apache.apache /srv/trac/test

Apacheを再起動し、ブラウザで「http://(ホスト名)/trac/test」にアクセスし、tracの初期ページが表示されれば成功です。

7.プラグイン追加準備

プラグインインストールに必要なツールをインストールします。

yum install python-setuptools

Python Eggの展開用ディレクトリを作成します。

mkdir /srv/.python-eggs
chown -R apache.apache /srv/.python-eggs

Apacheの設定/etc/httpd/conf.d/trac.confに1行追記します。


   SetHandler mod_python
   PythonDebug On
   PythonHandler trac.web.modpython_frontend
   PythonOption TracEnvParentDir /srv/trac
   PythonOption TracUriRoot /trac
   SetEnv PYTHON_EGG_CACHE /srv/.python-eggs ←この1行



   AuthType Basic
   AuthName "trac"
   AuthUserFile "/srv/.htpasswd"
   Require valid-user

8.WebAdminプラグインを追加

動作確認をかねてWebAdminプラグインを追加します。

wget http://trac.edgewall.org/attachment/wiki/WebAdmin/TracWebAdmin-0.1.2dev_r4240-py2.4.egg.zip?format=raw

ダウンロードしたファイルの拡張子をmvコマンドでeggにします。

eggファイルをプラグインディレクトリにコピーします。

cp TracWebAdmin-0.1.2dev_r4240-py2.4.egg /usr/share/trac/plugins/

/srv/trac/test/conf/trac.iniの最後に以下を追記します。

[components]
webadmin.* = enabled

Apacheを再起動し、tracのメニューバーの一番右に「Admin」が追加されていれば成功です。
ただし、このメニューは、TRAC_ADMIN権限を持つユーザーでログインしないと表示されません。